《BONIQ設定》 @57℃ 2:25(2時間25分) A60℃ 1:10(1時間10分) B63℃ 0:45(45分) C66℃ 0:40(40分) D70℃ 0:40(40分) ※低温調理 加熱時間基準表(鶏肉):https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf (「加熱時間基準表」で検索もOK)
《材料》 <実験@〜D> ・鶏レバー(厚み1.5cm) 各200g ・オリーブオイル 各大さじ1 ・牛乳 適量(各鶏レバーがひたひたに浸かるくらいの量) ・黒こしょう 少々
《当レシピの栄養素(一食あたり)》 ・カロリー:72 kcal ・糖質:0.2 g ・タンパク質:7.6 g ・脂質:4.2 g ・食物繊維:0 g ・塩分:0.1 g
■このレシピに使った製品 低温調理器 BONIQ(ボニーク)
※詳しくはプロフィール欄をご覧ください。 (「BONIQ」で検索もOK)
《比較実験》 鶏レバーの血筋、血の塊、脂肪部分を取り除き、一口大にカットする。 ザルにあけて流水でよく洗い、ボウルに入れて牛乳に浸し、ラップをかけて冷蔵庫で1〜2時間冷やしたら洗い流す。
フリーザーバッグに鶏レバー、オリーブオイル、黒こしょうを入れる。
それぞれの温度、時間でBONIQで低温調理をする。 BONIQ終了タイマーが鳴ったらバッグを取り出し、氷水で急冷する。(余熱で火が入るのを防ぐため) 食味や食感を比較する。
※フリーザーバッグの密封方法:https://youtu.be/N-t1ox7mox0 (「フリーザーバッグ 脱気」で検索もOK)
《比較実験結果》 画像1枚目上段:左から@57℃、A60℃、B63℃ 画像1枚目下段:左からC66℃、D70℃
@57℃ 2:25(2時間25分) ふわふわ∞とろとろ≠ニしており、とろけるタイプのプリンのような食感。 生っぽさはなく、鉄っぽさもあまり感じなかった。 フォアグラのような風味があり口の中で溶ける。 まさに低温調理ならではの生のような火入れで、レバーのふわっ≠ニとろけるほどやわらかい食感を安全に食べることができる。
加熱後に氷水で冷却し、レバ刺し風にするのも良さそう。
A60℃ 1:10(1時間10分) 57℃よりもやわらかく溶けそうなほど形が崩れやすい。 加熱後すぐは濃厚チーズケーキのような食感のくちどけ。 しかし、加熱後に氷水で冷却して冷蔵庫で半日保存したものは、保存している間に溶けてしまった。 レバーは油脂分が多いため、オリーブオイルとの調理では溶けやすいためかと思われる。 オリーブオイルではなく、醤油などの調味料と一緒に加熱すれば溶けないかもしれない。
B63℃ 0:45(45分) 60℃よりねっとり≠ニしており、レバーの甘みを感じる。あん肝のような食感。 ペーストやムースにするにはまだ緩い感じ。
あん肝のような食感を活かして、氷水で冷却後、軍艦巻きにしてポン酢をつけて食べると良さそう。
C66℃ 0:40(40分) かすかにレバーのもそっ≠ニした食感がある。しっかり火が通っている≠ニ感じる安心感もある。 ペーストにするならば、66℃の硬さのほうが粘度あるペーストになる。
D70℃ 0:40(40分) 食感がしっかりしていて、少々鉄っぽい風味を感じる。 硬さがあり食べ応えがあるため、しっかり味を付けて煮るような調理法には良いだろう。
生姜煮やソース煮、レバーペーストにする場合は好みによって66℃〜70℃が良さそう。
《作る際のポイント》 鶏レバーの厚みが1.5cmであったことから、「低温調理 加熱時間基準表(鶏肉)」に従って加熱時間を決定、検証を行いました。 ※低温調理 加熱時間基準表(鶏肉):https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf (「加熱時間基準表」で検索もOK)
鶏レバーの下処理については牛乳のほか塩を使う方法などがあり、お好みの下処理法で試してみると良いでしょう。
《作った感想》 鶏レバーの低温調理。
レバ刺し風にする場合は57℃、生姜煮やソース煮、レバーペーストにする場合は場合は66℃〜70℃で加熱すると良いでしょう。
好みや作る料理によって火入れ加減を簡単にコントロールできるのも低温調理の大きなメリットですね。
あえて温度を変えて複数パターンを用意し、食べ比べしてみても面白いです。
《BONIQ栄養士による栄養アドバイス》 レバーと言えば鉄分が豊富な食材の代表格です。
鶏レバーには100g中9mgの鉄分が含まれており、1日に必要な鉄分の大半をカバーすることができます。(成人男性の推奨量は7〜7.5mg、成人女性は月経ありで10.5〜11mg・月経なしで6〜7mg)*
ただし、鶏レバーには大量のビタミンAが含まれています。適量のビタミンAは体に有用で、粘膜の保護や免疫力の向上に欠かせない栄養素です。しかし、ビタミンAは過剰摂取が続くと頭痛や食欲不振、体に炎症が出る場合もあります。
妊娠中の方は鉄分補給源としてレバーを選ぶこともあると思いますが、ビタミンAの過剰症は胎児に奇形をもたらす場合もあるので注意が必要です。
1日に必要なビタミンAは成人男性で900μg前後、女性で700μg前後と言われているのに対し、鶏レバー100gには14,000μgとけた違いに多く含まれています。豚レバーには13000μgですが、牛レバーだと1100μgと少な目です。*
今回の実験で算出した栄養価は「鶏レバー40gあたり」の数値ですが、週に1、2度のこの程度の量の摂取であれば過剰症は心配ありません。しかし、レバーが好きで毎日食べたいという方は少量ずつを食べるか食べる頻度を少なくすることをおすすめします。
*厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
《注意》 低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。 レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。 なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。 取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細は下記URLから参照下さいませ。
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